無電柱化を促進していくとメタボ電柱が1本出現する!?

2009年11月12日 00時44分 | カテゴリー: 市民参加のまちづくり

住宅地だったら電線があってもいいじゃないですか?

電線がなくなりすっきりしたこまちなみ地区
電線がなくなりすっきりしたこまちなみ地区
都市環境委員会の視察で金沢市を訪ねました。金沢市の中心は駅ではなく金沢城、お城です。お城の近くを走る百万石通りに面して建つ金沢市役所。その隣に、2004年にオープンした21世紀美術館(地下1階地上1階建て)が真っ白な姿を現します<写真左下>。金沢市での調査項目(というのですね)は、歩けるまちづくり基本方針、無電柱化事業(金沢方式)の2テーマ。

金沢市の無電柱化事業は23年前(1986年)からスタートしたと言います。幹線道路、文化的景観地区や商業地区を中心に無電柱化を進めていました。
無電柱化は費用が高いため、なかなか進まないのが現状ですが、金沢方式といって、
①裏配線・脇道配線
②軒下配線(壁面緑化ならぬ壁面配線!軒下の壁面に線を這わせる)
③浅層埋設
④完全地中化方式
⑤ソフト地中化(柱状型機器)<写真上>
⑥既存ストック活用(流雪溝や通信管路を利用)
と様々な方策で無電柱化を展開していました。2014年の「北陸新幹線開業」を視野に入れ、観光客に向けての景観整備事業でもあるようです。

市役所の裏手にある里見町(こまちなみ保存地区)の無電柱化は、ソフト地中化方式が採用されていて照明柱をつかって電線をまとめて行く方式です。1番目と2番目の電柱に張られている電線を照明灯に入れ、3番目と4番目の電柱の電線を2番目の照明灯に入れ・・・・・と順繰りに入れて行くと、無電柱化対象地区ではない電柱にたどりつくことになります。その時、電柱にこれまでの電線すべてが、この対象地区ではない電線にしがみつくことになり「メタボ電柱」になるのですね。<写真右下>無電線化をしていくと最後はこうやって電線をしがみつかせる結果になり「メタボ電柱」の出来上がり。まるで小型ロケットです

無電線化は景観的には良いのですが、地上器が景観をじゃますることもある、震災時の復旧が遅れる、高い建設コスト、電柱の撤去により自動車の走行スピードがアップ(危険度アップ)、ということも指摘されています。
住宅街まで無電線化する必要はないのでは、と思いましたが、歴史的まちなみが多い金沢市は対象エリアが広いので「無電柱化マスタープラン」をつくって、2014年に向けて無電柱化を進めていました。