知的障がい者のカッコイイ仕事場「ココ・ファーム・ワイナリー」に行ってきました

2009年12月11日 02時31分 | カテゴリー: 福祉

1年間切れ目のない作業、やってもやってもやり尽くせない作業が必要なのです

ブドウ山の最上部付近で傾斜38度を体験。スキーのジャンプ競技のスロープでも35度だそうです。
ブドウ山の最上部付近で傾斜38度を体験。スキーのジャンプ競技のスロープでも35度だそうです。
目の前に現れたのは平均斜度38度の急斜面。ここは、栃木県足利市にある知的障がい者の更生施設「こころみ学園」。これまで何度も行くチャンスがあったのですが日程が合わず、行けずにいたところ、杉並ネット福祉部会の企画で、今回やっと待ちに待ったこころみ学園の急斜面に立つことができました。

障がい者の施設には、生産活動をする「授産施設」と、障がいが重くて授産施設で働けない人のための「更生施設」があり、前者は「働く場」、後者は「訓練の場」だそうです。こころみ学園は知的障がい者の更生施設です。訓練施設ですから給料は出ません。農作業を中心とした作業訓練ですが、彼らは「働いている」「仕事をしている」と思っています、と事務局長の佐井さん。

知的障がいが対象の療育手帳(愛の手帳)1度(最重度)、または自立支援法の障害程度区分5〜6(平均5.2)がいらっしゃるそうです。入所定員90名、短期入所10名、平均年齢51歳、最高齢者は81歳とか。「仕事は、食事づくりは交代で、洗濯専門の10名で100人分の洗濯を毎日行います。雨が降っても洗濯は休みません。休むと次の日は200人分になってしまいますから。その他、動ける人はみんな外で農作業です」「障がい者だからできない、ではなく、やらせてみることを大切にしている」と説明がありました。(んー、だから「こころみ」学園なのかァ)

こころみ学園のワイン醸造所「ココ・ファーム・ワイナリー」。来週89歳になられる川田昇園長さんがブドウ栽培を始めたのは、1年に1回収穫がある果樹を植えたいと考えたから。それは、成果がわかる、1年間コンスタントに作業がある、つまり手がかかる、それにはブドウがいい、と。そしてワイン造りはブドウ栽培を始めてからの夢だったそうです。なぜか?「ワインづくりはカッコイイ」。障がい者は「カッコイイ」ところから遠い所にいる。それならば、ワインづくりというカッコイイ仕事をさせたいと考えたのだそうです。
「でも、“障がい者がつくるワイン”ではだめ。同情で買うのは1回きりだから。“おいしいワイン”をつくらなくちゃ」と実力を磨いてきたと言います。その結果、ソムリエの田崎真也さんに見出され、沖縄サミット、洞爺湖サミットの晩餐会の乾杯に使われたというのです。スゴイ!

しかし、こころみ学園にも悩みが。入所者の高齢化が進んでいて、作業に関われる人が減りつつあるとのこと。定員制だから、空きがなければ新しい人が入れない。老人施設と連携したい、高齢者施設が必要になってきている、という言葉に、私たちも大きくうなずいていました。