障がい者議会を傍聴して、議場のつくりを考える

2009年12月27日 11時18分 | カテゴリー: 福祉

いつも「障がい者議会」は傍聴者で満席です

宮崎市役所の階段は杉並区より古い建物ですが、手すりがくねくねしていて握って登りやすくなっています
宮崎市役所の階段は杉並区より古い建物ですが、手すりがくねくねしていて握って登りやすくなっています
毎年1回開かれる杉並障害者区議会。いつも傍聴席は満席です。傍聴席から出てくる人がいると交代で新しい人が入る、といった具合です。
障がい者本人が区の施策について意見・要望を話す場として開催されています。今回は、これまで発言の機会が特に少なかった重度身体障がい、知的障がい、精神障がいのある47名が議員として出席しました。発言者は18名。

ここで述べられた意見・要望は、「可能な限り区政運営に反映させていきます」と傍聴整理件に書かれています。すごい!当事者主権です。議場にはスクリーンが2台用意され、質問と答弁が文字で現れます。

今回、土木関連の質問が多かったように思いました。
「作業所に通っているがバスを待っている時自転車が歩道を走るから怖い。自転車だけが通る道をつくってください」
「(作業をして)がんばっているのを見に来てください」
「夜、自転車のライトをつけるように指導してください」
「エレベーターをつけてください」
経済状況が厳しいという世相を表しているものも。
「仕事が減っています。区のお仕事をもっとください」

質問が終わると議場から全員が拍手(与党、野党がない)、答弁があると拍手(執行側は照れ臭いかも)、傍聴席からも拍手(障がい者議会の時は傍聴席の拍手は咎められません)があります。「傍聴者の心得」もやさしく丁寧に書かれています。「○〇してください」と。普段もそういうようにすればよいのにと思います。

議場はバリアだらけです。通常、議員は後ろ側の扉から4段ほど階段を上がって議場に入りますが、この日は重度身体障がい者が多く、車いすの議員は、区長や執行部が利用する前扉から入り、前列の平らな所が議員席になっていました。
傍聴席もバリアフルです。扉を開けると3段くらい下がる階段があって傍聴席になります。なぜそういう構造にしたのでしょうかねー。

いま、議員に車いす利用の人はいませんが、誰もが議員になる可能性があるし、今いる議員もいつなん時、障がいを持つとも限りません。そういう場合、議場の改修があるのだと思いますが、最初からそういうことを想定した設計はできないのでしょうか。先日視察した金沢議会の傍聴席入口には、車椅子用のリフトが設置してありました。

議場の改修と言えば、いま、質問する議員は議場にいる議員と傍聴席に向かって演台に立ちます。質問者の右手に区長と執行部、左手には教育委員会、監査、選管横一列に並んでいるため、水戸黄門の助さん格さん状態だな〜、と思いながら質問者を眺めています。特に、過激に執行部側を追及する議員は、私たち議場にいる議員に向かってワーワー言っている形になっていて、やっぱり変です。

質問は区長、執行部側に行うわけですので演台と議長席は執行部の方に向いているのが、議会と行政との本来あるべき姿だと思います。視察に行くとそのご当地議会の議場を見学させていただきますが、古い建物であっても2つに1つは質問者が首長、執行部に向かうようにつくられています。地方の方が進んでいるのか?