震災救援所の運営には女性の視点が不可欠です−防災①

2010年2月19日 23時08分 | カテゴリー: 議会、選挙、政策

防災会議は「あて職」が参加する会議

区長、耳の穴をほじっている場合ではありません!と言っている様な写真ですね。
区長、耳の穴をほじっている場合ではありません!と言っている様な写真ですね。
昨年、私ども生活者ネットワークで、災害時の問題を女性の視点から検証しようと学習会を開きました。阪神淡路大震災の経験をもとに、女性の視点に立って問題提起をしているNPO法人「ウィメンズネットワークこうべ」の代表の方を講師に、これまで報道ではほとんど取り上げられてこなかった問題の数々を知ることができました。そのなかで、耳を疑うような報告がされました。それは避難所などで起きる女性に対する性暴力のことです。

4000人以上が収容されていた学校の体育館で、通路側に寝ていた子どもや女性たちが、また、自宅のトイレに帰った女性が性被害にあったなど、今でもその心的後遺症に悩む女性は多くいるそうです。地震後に開設した相談所には、このような被害や相談が寄せられていたものの、公的機関や警察は一切そのことを認めようとはしなかったといいます。
2005年に起きたスマトラ沖地震でも同じような性被害にあったスリランカの女性たちが、国連の場で実情を訴えた記事を見て、災害時にはどこででも同じようなことが起こりえる、と確信をもったといいます。

その後、「災害と女性」をテーマにフォーラムを開催し、そこでのアピール文のなかで、
・防災や復興の諸事業には責任者として女性を登用する
・避難所での女性、乳幼児を抱える人への配慮や相談窓口を設置する
・その他マイノリティー女性のニーズに応じた支援を行う
など、参加者の声をまとめたとのこと。

今回の学習会では、東京の人たちに、自分たちが経験し、そこから見えてきた課題や対策を伝えたいと、「避難所は2,000人が限界、防災計画ではどうなっていますか?トイレは安全で明るいところにありますか?男女別トイレになっていますか?避難所に女性の責任者がいますか?」などの問いかけがありました。
その後の新潟県中越沖地震で、国は初めて女性職員を現地に派遣し、避難所では全く女性への配慮がないことが指摘されて、ようやく女性の視点に立った防災計画の見直しが言われるようになりました。

では、杉並区ではどうでしょうか。
今の「杉並区防災計画」は2005年に修正されたもので、今回、防災会議メンバーによる見直し作業が行われています。しかし、杉並区防災会議のメンバーは会長を含め32人中、女性は今回1人。「今回」というのは、今回、議員枠2名のうちたまたま1人が女性議員だったので、1名です。防災会議のメンバーは条例で決まっている肩書付きの人たちがお役でメンバーになります。

1.区の職員、2.区議会議員、3.消防団長、4.自主防災組織の代表者、5.都知事の部内の職員、6.警視庁及び東京消防庁の職員、7.陸上自衛隊の隊員、8.法第二条第四号に規定する指定地方行政機関の職員、9.法第二条第五号に規定する指定公共機関及び同条第六号に規定する指定地方公共機関の役員又は職員、10.公益的事業を営む団体の役員又は職員、
の中から区長が任命し、または委嘱します。総数35名以内で構成されるわけで、見ただけでわかるように、男性社会の最たるもので、女性が入り込むすきは議員枠以外、ありません。現在32名だから、区長が女性枠をあと3名加えることは可能です。たとえば、医師会から助産師、看護師を加える、とか。

計画を作る場に女性を参画させる意識がはなから皆無の状況です。地域防災リーダーの育成や震災救援所運営連絡会への女性の参加を求めました。
区からは、今後、運営連絡会への参加の働きかけや、リーダー養成講座への参加を促進していく、との答弁がありました。