野田市の「水田の市民農園」は生物多様性のまちづくりの一環でした

2010年8月17日 13時41分 | カテゴリー: 川・みず・みどり

南関東エリアの壮大なコウノトリ呼び戻し運動だということを「国際フォーラム」で知りました

野田市の「水田の市民農園」。
野田市の「水田の市民農園」。
野田市へ「公契約条例」のあれこれを伺いに行ったのですが、もう1つの視察テーマである「水田の市民農園」の方を興味深く伺いました。
普通、市民農園というと「畑」というイメージですが、野田市のそれは「水田」。それも、7.8haという全国でも最大規模の市民農園です。

場所は野田市(千葉県)の江川地区。東武東上線の新駅「柏たなか」駅から直線距離で約1kmのところに位置しています。そう!「交通至便」という不動産屋が目につける格好なところです。言うに及ばず、大手ゼネコンが土地の半分32haを取得。地元地権者と区画整理組合を作り、住宅整備をする区画整理事業を計画していたところ、景気の低迷により大手ゼネコンに民事再生法が適用され、事業から撤退。かねてから江川地区は生物の宝庫である、この地域を守れ、住宅地にするな、といった自然保護団体の声もあり、市は農地取得をするために農業生産法人「株式会社野田自然共生ファーム」を設立して農地を買い取り、畑ではなく水田の市民農園を始めたという説明でした。今後も、地区内で農地を手放そうという所有者があれば事前に市と相談、買い取りの協議をしてもらうそうです。

市民農園は30㎡を1区画として450区画を4月〜9月まで3500円/1人で貸し出しています。貸し出す対象者は野田市民に限りません。この事業に賛同する人であれば応募できるそうです。近隣自治体に住む人からの応募も多いということでした。
目の前に広がる水田は出穂(しゅっすい=稲の「穂」が出ること)後で、稲の花が咲き始めていました。目の前に不思議な光景が!あぜ道脇の水たまりに最近、集団で行方不明になっているニホンミツバチが、水の中から芽を出している植物にわんさか群がっているではありませんか。水を飲んでいるように見えました。????

この事業、野田市長の根本崇氏のリーダーシップのもとで行われていると見ました。
後日、津田ホールで行われた国際フォーラム「生物の多様性と経済の自立 健全な自治体への挑戦」(主催:(財)日本生態系協会)で根本市長の報告があるというので、行ってきました。その結果、この事業は壮大なスケールで動いていることがわかりました。田んぼの復活によって、多くの生き物が戻ってきているとのこと。田んぼの有機農業やビオトープの整備により、コウノトリが生息できる環境を整備してきた。再び地域に繁殖させたい。そして、南関東地域自治体(茨城、千葉、埼玉、栃木)と連携して、コウノトリ・トキ(出た!ここでもトキ!)が舞う魅力的な地域づくりをしていきたい−とお話がありました。ここの取り組みのように、以前コウノトリがいた状況に地域環境を戻していくなかでのコウノトリの繁殖というであれば賛成ですが、周辺環境を整えもせず、トキの繁殖、そして放鳥という取り組みはいかがなものか、と思うものです。

そういえば、杉並区の「水鳥が棲む水辺創出事業」の行動計画はどうなったかな?よそんちに感心している場合ではない。建設課長のところに行ってきましょう。