慰霊の旅は台風14号とともに  —沖縄の旅①

2010年11月3日 02時00分 | カテゴリー: 市橋あや子は考える

辺野古岬が一望できる崖地で彼は旅立った

後方に見えるのが辺野古岬。建物は米軍のものと思われる。
後方に見えるのが辺野古岬。建物は米軍のものと思われる。
豊島・生活者ネットの立ち上げ時に力を貸してくれたNさんは、定年退職後かねてから希望していた沖縄に住み、琉球王朝からの歴史を学んでガイドの資格を取ったり、尚巴志マラソンにも出場し、趣味のハンググライダーを楽しむ生活をしていました。Nさんの仲間は、1年に1度は沖縄に旅行し、Nさんと落ち合って一緒に周辺諸島を回って旧交を温めてきました。私もその仲間の一員です。

2年前の4月、いつものように那覇空港でNさんと待ち合わせをして宮古島に旅行し、帰ってきてふた月経ったところに訃報が飛び込んできました。Nさんが、ハンググライダー事故で亡くなったと言うのです。東京でのご葬儀に参列したものの信じられませんでした。その後、何度か沖縄に行きましたが私たちは気持ちが整理できず、墜落現場に足を運ぶことができませんでした。

あれから2年。10月20〜22日の委員会視察を終え、23日の神田川サミットも終えて晴れて10月25日、慰霊の旅を実行に移しました。それは、気象予報図の左下に台風14号の外側の渦巻きが現れたころでした。
飛行機が大の苦手。ただ、大好きな沖縄に行くのであれば少々の揺れは我慢する、いえ多少の揺れもへいちゃら!と乗ったものの、石垣空港に向かう飛行機は揺れた揺れた〜。着陸はヒジョーに怖かった〜!

飛行機が離陸し、水平飛行に入ったところでパイロットからお決まりの挨拶があります。この日のANAのパイロットの方はユニークでした。
「ただいま地上11,000mを時速1000キロメートルで沖縄那覇空港に向けて飛行中です。危険ですので窓から手や顔をお出しにならないようにお願いいたします」(えッ?窓あいたっけ?)乗客はもちろん客室乗務員の方たちも笑っていました。
「パイロットの方面白い方ですね」と乗務員の方に言うと「私も初めてのパイロットで、笑ってしまいました」と。

これまで無料だった機内での飲み物(ジュース、コンソメスープ、コーヒー、紅茶)が、今年4月から有料となりました。(水、お茶は無料です)私に言わせれば、「飲み物は有料で当然。究極のサービスは墜落しないことにあるわけで、コンソメスープが無料であったって落ちたらどうにもならんじゃないか」。すると、「あーあ、スープを楽しみにしていたのに。スープが無料で飲めるんだから落ちるくらいいいじゃない」という声にギクッ!ギャハハハ…(^_^;) やだ笑えない。しかし、スープが出ないうえに落ちたらどうするの?もっと笑えない。
くだらない会話で失礼しました。機内の中でこのくらいのこと言っていないと怖くて怖くて…。

以前、生活者ネットの政策に「名刺を捨ててまちに出よう!」がありました。会社をリタイアした後、どう地域に着地するか。いつも暮らしているまちで居場所を見つけるか、それともNさんのように、自分の好きな土地で居場所を見つけるか。地域に受け皿が必要ではないかということから、Nさんが上京した時に、沖縄暮らしの話を聞かせてもらったりして参考にさせてもらっていました。Nさんは沖縄で居場所をみつけられたのだろうか。

警察でNさんが亡くなったおよその場所を教えてもらい、探しあてたところは辺野古岬が一望できる崖地でした。合掌。