見てきました!富士宮市の「福祉相談窓口一本化(ワンストップサービス)」

2012年5月4日 16時18分 | カテゴリー: 福祉

市長の苦労した経験から窓口一本化が始まった

地域包括支援センターに福祉総合相談窓口があります
地域包括支援センターに福祉総合相談窓口があります
富士宮市の福祉相談窓口一本化について学んで来ました。

まずシステムから紹介しましょう。相談がある市民は市直営の地域包括支援センターにある福祉総合相談窓口に行きます。そこで初回の相談面接(インテーク)を受け、その内容によって担当部署が紹介されますが、その際面接したセンター職員も一緒にその部署に出向き、インテーク内容を伝えます。内容によっては複数の該当機関からなる「連絡調整会議」を招集して、統合的な支援体制を組みます。市内8か所に地域型支援センターが委託で設置されており、身近な地域型支援センターでも相談ができます。ただ、インテークで緊急性を要する相談(虐待、子ども、障がい者)とわかれば、地域包括支援センターに紹介される仕組みになっています。かかりつけ医と大病院みたいですね。

この窓口一本化は、ある事例
認知症の母親の介護をしている娘さんが介護疲れでうつ病になり、それが原因で離婚。子どもには障害があり、医療費や生活費にも困っている、というもの。当時は、認知症は高齢者福祉、うつ病は保健センター、子どもの障害は児童福祉課、生活困窮は生活保護課と多岐に分かれていたため、この家族全体のアセスメントを主管する機関がなく、適切な支援体制が構築されず支援を必要とする人に適切な支援を提供すことが困難だった
の反省から、福祉に関する初期相談とアセスメント、相談機関の連絡調整を図る福祉総合相談窓口の設置に取り組み始め、2006年に地域包括支援センターを中心にした福祉総合相談体制の構築を目指すことに。2008年の組織改編で、福祉総合相談課が設置され、地域包括支援センター、生活保護係、家庭児童相談室、DV女性相談員がひとつの課にまとめられました。これは前市長が現役時代に苦労した経験からトップダウンでつくったものだそうです。説明してくださった課長さんは「ボトムアップでは無理」と。(田中区長、たまにはトップダウンで決めませんか。それもいいアイデアをお願いします。ダジャレじゃなく)
相談ケースは、窓口1本化によって、それ以前の6倍に増えたとのこと。

杉並区は地域包括支援センター(ケア24)20か所全部が委託です。富士宮市の地域包括支援センターは市の直営で1か所。富士宮市の担当課長は、「赤字が惜しくて委託にするのか、本来必要なサービスなのだから政策として行政が責任を持ってやるのかを考えたら、直営でしょう」ときっぱり。地域包括支援センターに、一般会計でケアプランナー11人を配置し、総合相談スタッフはケアプランを担当しないことにしたそうです。ケアプランに手を取られて、相談業務ができないという実情があってのことです。

一昨年、北区を視察した時も、直営の地域包括支援センターを1か所、役所内に置いていました。北区の担当者は、「全部委託だと細かいことがわからない。現場を持っておくことが必要だから」とおっしゃっていました。

いずれにしても、ひとりひとりをどう救うのかを第一にした描き(構想)が必要だということです。