子どものSOSを受けとめる「子どもオンブズパーソン」は希望の星でなければならない

2012年11月30日 01時47分 | カテゴリー: こども 教育

11月25日の学習会。講師の森田明美さんを囲んで。

子どもの屈託のない笑顔は、すべての人を幸せな気持ちにさせる魔法です。その子どもから笑顔が消えたとしたら・・・。いま、子どもをめぐってのいじめや虐待が大きな社会問題になっています。子どもの命と権利を守るために、私たち大人にできることは何か。講師に森田明美さん(東洋大学社会学部教授)をお招きして学習会を開きました。 

1980年代後半から虐待が増えていった、と森田さん。1994年には、日本は子どもの権利条約を批准しました。その後、川西市(子どもの人権オンブズパーソン条例)、川崎市、都内では豊島区、目黒区、世田谷区が子どもの権利に関する条例を制定しています。世田谷区では2001年に子ども条例を作りました。森田先生に言わせると「法律をつくるということは施策ができるということ。世田谷区で策定して12年が経った。いじめ、虐待、自殺、DV、児童ポルノは減ったのか。何も変わらない。であればそれは無策に等しい。当然、子どもへの権利侵害がおきる。教育と(児童)福祉の連携が実に難しい」 

そこで登場するのが子どものSOSを受けとめる「子どもオンブズパーソン」。オンブズパーソンがなくても子どもの権利の救済ができればよいが、限界があると言います。児童館に訴えても解決できない、学校カウンセラーならどうか、これもだめ。じゃあスクールソーシャルワーカーは?子どもの最善とはいかないのが現状だ、と。子どもは、不幸だとか、苦しいとか、辛いとかがわからないのだから。こうなって来るとオンブズパーソンは希望の星でなければいけない。自治体の施策が良いのか悪いのかをある基準を持って「NO!だ」と述べる役割の人、何ものにも揺るがない人、子どもに必要な最も良いものをつくりだしていくための人、つまり自治体が追求する平等性の施策に下駄をはかせる役割の人が子どもオンブズパーソン。 

杉並区には、まだ子どもの権利を保障する条例はありません。今年の保健福祉委員会で、尼崎市に「子どもの育ち支援条例」を学びに行って来ました。2005年ごろ、いじめや虐待が増え、この条例づくりを市民と議論しながら2011年に制定したそうです。市の施策に意見を言う環境はまだ整備されていなく、まだまだ発展途上だそうです。それでも、6年も議論してつくるということは評価に値すると思いました。こうやって、他市へ視察をかけるということは、杉並区でも子ども条例の策定を考えているのかもしれません。何にせよ、子どもが一人前の社会人として育つことが保障されるしくみ―子どもの救済、セイフティーネット―が杉並区にも早急に必要です。まず、現在の施策の点検をしながら、引き続き区および東京都にもそのしくみを求めていきます。