一番難しい言葉はなんだと思う?

2013年7月9日 00時48分 | カテゴリー: 安心・安全, 市橋あや子は考える, 市民参加のまちづくり, 活動報告

いま、ほとんどのお宅では「インターホン」が設置され、インターホン越しの会話になりなかなかお目にかかってお話しする機会は少ないです。短い時間ではなかなか深いお話ができませんし、お顔を見ないと相手の表情や状況がくみ取れません。四角い箱(インターホン)に向かって「お元気ですか~ぁ」なんて空しくなることも。ましてカメラ付きだと相手は私を見ることができても私はお相手が見えません。 

もともとついていた「柄」は左のコロンとしたもの。地域を歩いているときに畳んで持つには右の「柄」が便利。パールセンターの傘屋さん「ミフジ」さんは、ご主人がお話し好き。そしてアイデアマン。持ち手が曲がっている傘を求めようとしたところ、「この柄を付ければいいじゃない。525円!」と商売っ気がない。おかげさまで安上がりでした。感謝です。

そんななか、お店をやっている方とお話ししました。ご商売をされているとお客さんがいらっしゃるのでなかなかご挨拶程度しかできないのですが、ちょうどお客さんも途切れていたこともあり、店先でお話をしました。

「一番むずかしい言葉はなんだと思う?って孫にそういう話をするんだよ、この爺さんは」とそのご主人は話し始めました。(ごめんなさい、かな?)と思っていると、
「それはね“はい”と“いいえ”なんだよ。友だちに「万引きしてこい」と言われ、「いやだ」「いいえ」ということができるか?今度は“はい”だ。友だちと遊ぶ約束をしていたときに、お母さんから留守番を頼まれた。「いやだ」ということはすぐ言えるだろうけど、「はい」というのはむずかしいだろ?」 

「大人になれば嘘も方便というのをいやでも学習する、いや学習しなくてはならない。家の人に虐待されて深く傷ついている人がいて、知人にこぼした。その知人は、うちはそういうのないから、と言ったんだよ。虐待されていた人はより深く落ち込んでしまったってさ。嘘も方便。「私も息子に邪険にされたりするよ、また一緒にお茶でも飲んで話そうよ。私も気分転換になるから」と私だったら言うけどね。そういうのは社会に出て学んだことだよ。私は中学しか出てないから学はないけど社会でたくさん勉強した。人と接することで学ぶものは多い。これからの子どもたちは機械(パソコン)に触れて育つ。それを否定はしないけど、であればなおのこと人と向き合う時間を減らしちゃあだめだって思うよ。親たちが忙しい。だから爺さん婆さんが子どもの話を聞いてやる。地域の爺さん婆さんでいいんだから」

こういう地域の宝を子どもたちのために活用(失礼!)する方法があるはず。
オレオレ詐欺被害が問題になっていますが、これは「顔を見ない」ところから起きる事件です。「大金を振り込んでくれ」なんて、電話一本で顔を見ないでよく頼めるものだ、頼まれるものだと思います。インターホンが暮らしの中にすっかり入りこんだ結果、コミュニティを途切れさせているってこともあるかも知れません。インターホンの向こうのお顔に会いたいです。