クリスマスにはシカ肉を!-後輩の講演は実に興味深いものでした

2014年5月29日 02時56分 | カテゴリー: たべもの

「シカ肉は優等生-利活用から共存を考える」

シカの研究をする岡本匡代さんと。

 「シカ肉を食べたことがおありの方は?」
講演会はこの問いかけで始まりました。講師は岡本匡代(まさよ)さん。私の母校相模女子大学の学芸学科管理栄養士専攻を卒業し、故郷の釧路で准教授(釧路短期大学生活科学科)をされています。 

岡本さんは「日本はシカに乗っ取られる」と言います。食べられ役のシカはもともと殖えやすい動物で、ヒトが「食べ役」の「エゾオオカミ」を絶滅させたせいで、どんどん増えてしまったのだと。北海道では60万頭いると推定されていますが、適正頭数10万頭を維持しようとするならば、とにかく利活用(食べる!!)し続けなければならないそうです。 

10年前、知床に行った時、朝の散歩中に林の中でバッタリ、シカ7~8頭に出会いました。一斉にこちらを見ています。数的にも負けているし、角が生えているシカもいて、こちらも一瞬固まってしまい目をそらしてUターンしたことを覚えています。(コワカッタ・・・) 

シカ肉の成分を畜肉と比較すると、高タンパク、低脂質、鉄分たっぷり。料理は、煮てよし、焼いてよしの旨味とコクがたっぷり、それでいてさっぱり感のある食材だと聞きました。私も秩父でシカステーキを食べたことがありますが、あっさりしていてしかしコクがあり、おいしいお肉でした。 

夜中にヒズダイエットだのレッマジックだのとダイエットのための通販番組が盛んですが、低カロリーのシカ肉を食すことで健康的に減量でき、シカも減り、一挙両得だと思うのですが、シカ肉を日常の食材として手に入れることは簡単なことではありません。 

いま出ている2010年版「日本食品標準成分表」には、「エゾシカ」は入っていません。「あかしか」が載っていますが輸入冷凍品となっているそうです。岡本さんは、2015年版に「エゾシカ」が載りますように!と祈っていました。私も栄養学を学んだ身ですので、この成分表に掲載されることがいかに大事かわかります。給食や外食に食材として使われるか否かは、この表に載るか載らないかで決まります。シカとヒトが共存するためには、食品標準成分表にシカ肉を入れましょう、というお話でした。(違うか?)

そうそう、彼女は狩猟もやります。初めてシカを撃った時は激しく動揺し、怖い、と感じたそうです。そして、さっきまで生きていたシカを解体して食肉にした包みを助手席に乗せて車で走っていた時に急に怖くなり、その包みを後部座席に移した、と話していました。その気持ち、分かります。彼女も「いのちの食べ方」という映画の話をしていました。いのちをいただくのですから。

後輩の話を聞く機会に恵まれたことに感謝です。