すべての子に教育をーノーベル平和賞と塾代助成を考える

2014年10月21日 22時24分 | カテゴリー: こども 教育, 人権と平和, 議会、選挙、政策

棕櫚の葉っぱで作ったバッタ。妙にリアル。

17歳のマララ・ユスフザイさん(パキスタン)とインドの活動家カイラシュ・サティヤルティさんにノーベル平和賞が授与されることが決まりました。今回の平和賞は世界中から推薦された278候補からノーベル賞委員会が選定したもの。「子どもや若者への抑圧に立ち向かい、すべての子どもが教育を受ける権利を訴えた」というのが授賞理由。

貧しい国の子どもたちは、自ら選んで貧しい国に生まれてきたわけではない。同じ意味で、親の所得が低い家の子どもたちは、自ら選んでその家に生まれてきたわけではない。教育を受け、自分の力で生きていく道を選べるようにすることが大事です。マララさんとサテャヤルティさんの受賞から、いま、杉並で起きていることを考えました。

2012年度から、東京都が始めた生活保護世帯の中学3年生への塾代助成。高校進学を希望する子どもに塾費用を都が払うものです。しかし、年15万円では到底足りず、その年度の途中で高校進学を断念する事態が発生しているとケアワーカーなどから指摘されていました。

そこで杉並区は2013年度から区独自に15万円を被保護世帯の子どもへの塾代として上乗せしての助成を始めました。よく決断しましたね、区長!2013年度の予算案審議では、甘やかすな、助成はだめだ。貸し付けに、という意見も多く出されたなかでのスタートでした。(←実はこの2013年度予算特別委員会は、第一腰椎圧迫骨折のため自宅療養中でした(T_T)

自分の環境を選べない子どもにとって、親の貧困は機会の不平等を否応なく子どもにもたらし、そこから抜け出す機会がすでに奪われているのが今の日本の現状です。貧困の連鎖を断ち切るために有効な施策として期待して私たち生活者ネットワークは塾代助成を賛成しました。

2013年の実績は、該当者29名中この制度を19名が利用。年度途中での塾通いを断念することが回避され、全日制都立高校への進学率は前年度77%だったものが90%に向上しました。この施策の効果があったにもかかわらず、今回の決算特別委員会において、自民は「助成」ではなく「貸付」「成功報酬(不合格だった時は返す)」を求める質問をしました。これだって変でしょー。都議会では自民党が塾代助成を言い出したっていうのに。

彼らが高等教育を受けたのち、社会に出て納税者になることを見届けることが今後私たち支援をした側が行うことであって、この事業の初年度の効果を確認したこの時期に、支援の仕方を見直すことを言いだすのには納得がいきません。 

答弁で触れられていた被保護世帯への「貸付」は、すなわち中学生に借金を背負わせることに他なりません。多重債務の最大のきっかけは子どもの教育費だと言われています。見直すのであれば、被保護世帯に借金を背負わせることがないよう、また被保護世帯のボーダーラインの世帯にも何らかの支援が渡るように検討を進めるよう主張しました。
(そもそも、生活保護世帯は「借金」ができないはず)

この件に関しては、公明と民主は一切何も言いません。なぜだ?