人間がそんなに驕っていいのか!-かいぼりの「鯉」

2015年12月29日 09時50分 | カテゴリー: 川・みず・みどり, 市橋あや子は考える, 活動報告

最近、右手首のギプスが話の発端になることが多い。
それで「かいぼり」の話題になり、多くは外来種駆除に理解を持ってくれるのですが昨日は違いました。

「あのかいぼりさー、鯉を外来魚とするのは違うと僕は思うんだよね。でさー、捕まえた鯉をどうしちゃうわけ?」
「別の所に持っていくわけにはいかないので公園敷地内で処分しています」
「だって、鯉って外来魚じゃないでしょ」
「本来日本にいたものではないという意味で外来種としているんですよ」
「こんなに長くいれば在来種でしょ」
この手の異論は多く出ますし、私もそう思わないではありません。そして、次の言葉
「人間の都合で鯉を殺していいのか!人間と同じで命があるんだよ。それを勝手に殺していいのか!」

井の頭池を昔のように澄んだ水にしたいというところから始まったこの事業。池周辺のマンション建設問題で湧水が激減し、過剰な鯉の餌やりやブルーギル・ブラックバスなどの外来生物の大繁殖により池の水質が大きく変化してきました。そこで、東京都は私たち市民グループと一緒に、湧水の復活や、水質浄化事業(空芯菜の栽培、竹炭浄化など)によって、在来生物の復活を目ざしてきました。2017年、都立井の頭恩賜公園が100年を迎えます。100年前の池を取り戻そうとかいぼりが行われることになったのです。

どれを外来魚とするか、2年近く議論を重ねてきました。長く議論したのが「鯉」。鯉を駆除対象とする、しないとそりゃあ大変でした。その中で鯉の病(× 恋の病)が出たりして、鯉が多く生息し過ぎることを実感してきました。実際に、外来種は繁殖力が強く、在来種は弱いため、昔からいたたモツゴ、タモロコ、トウヨシノボリ、ヌマチチブ、ヌマムツ、ウキゴリ、ドジョウ、ヘラブナ、オイカワ、ナマズ、テナガエビ、スジエビ、クサガメ、イシガメなどはごくわずか。

鯉にしても、ブルーギル・ブラックバスにしても命があります。確かに外来種だけ駆除しようというのは「人間のおごり」と言われ、その通りです。しかし、本来いるはずのない生き物がいるということは、人間が故意に池に放した結果だということはとらえておかねばならないことです。飼えなくなったペットは、買ったお店に相談しましょう。多くは引き取ってもらえます。