80歳過ぎのひとり暮らしにだってショートステイサービスが欲しい

2016年8月24日 17時55分 | カテゴリー: 市橋あや子は考える, 活動報告, 福祉

横浜でひとり暮らしをしている85歳の母から、「このところの暑さで食欲がなく、歩けなくなった」と連絡がありました。訊くと、何も食べたくないのでちょこっとご飯を口に入れたり、お肉を食べたりしていたのだけど、つくるのも億劫になった、と言います。母より20歳も若い私だってあまりの暑さにつくるのが嫌になるくらいですが食欲は旺盛ですからやむにやまれず泣きながら作って食べています。
「食べることは生きることなんだから、食べなくちゃ」と娘の私が言っても、暑さでダレ、エアコンでダレダレの状態だといいます。

とりあえず実家に飛んで行ってびっくり。あっちの部屋こっちの部屋にハタキが放り投げてあります。
「このハタキなに?あっちもこっちも」
「あ、それね。ハタキをかけようとしたんだけど暑くて暑くて途中でやめたのよ」
「そういう意味もあるけど、なんでハタキが各部屋に置いてあるの?」
「どこの部屋に行ったってハタキかけるじゃない。だから各部屋ごとに置いているのよ」
「・・・・・・(1本のハタキを持ってまわればいいのに)・・・」
そういえば母のこだわりはハタキ。ハタキをかけないと1日が始まらない。実家の家具は、ハタキが入るように壁から7~8センチ離れて置いてあります。「箪笥の裏に埃がない」というのが母の誇り。ハタキに命をかけていると言ってもいいくらいに、親が死んでもパタパタ、夫が死んでもパタパタとハタキをかけ、って感じでパタパタパタパタ。これが母の自慢です。

その母が、ハタキをかけまくって汗だくになってダウン。ハタキをかけなくったって死なないから暑い時はハタキは止めましょうよ、といっても言うこときかない(T_T)
「毎日頑張ってハタキかけているんだから、ひとり暮らしの人だってご褒美にひと月に4~5日ショートステイさせてほしいわ。そうすればまたひと月頑張れるもの」と言います。
これには大賛成です。「でもね」と母。
「留守にしている間にだって埃が積もるのよ。綾子がハタキかけてくれる?」と訊くので、
「大丈夫。ひとり暮らしだとショートステイは利用できないから家にいてハタキかけられるわよ、心配ご無用」
「あら!ショートステイだめなの?変じゃない?高齢者は倒れちゃうわよ。」

ショートステイ(短期入所サービス)は、介護家族の休養のためにあるもの。でも、一人暮らしの人も毎日自分のためにご飯をつくり、一人で食べ、掃除もし、洗濯もし、・・・ハタキもかけて頑張っています。要介護2の母を見ていると、一人暮らしの人だって希望すれば状況によってはショートステイが利用できるようになるといいのに、MAXの1週間は必要ないから3泊4日ぐらい休養をとればまた頑張れるのに、と思います。
いま、2018年の次期改定に向けて、
1.要介護1.2の支援も国の給付から外し、地域自治体の地域支援事業へと移行
2.福祉用具、住宅改修は原則自己負担
3.ケアプラン作成の自己負担の導入検討
4.利用者2割負担の対象を拡大
の検討が始まっています。
要支援1、2の検証を待たずに、要介護1、2の生活援助を給付から外すなんて、高齢者の介護を重度化、家族介護者の離職を増加させることが懸念されます。

いま、「介護保険制度の保険給付から「要介護1,2」の生活援助と福祉用具他を外さないことを求める要望書」を功労大臣に提出するための署名活動に取組んでいます。
署名用紙がご入用の方は、杉並・生活者ネットワークまでご連絡ください。
℡  03-5377-5080
fax 03-5377-1070
e-mail  suginami@seikatsusha.net

それにしても、介護保険の財源確保ができない中で、防衛費には莫大な予算をつける現政権。安倍政権は福祉は二の次。こんなんでは高齢者は国会議事堂の前で座り込みをするにちがいない。私も一緒に座る!