沖縄の本がぎっしり詰まった「市場の古本屋 ウララ」に行く

沖縄公設市場前の古本屋

市場の古本屋ウララの店主、宇田智子さんと。後ろの店内には約3000冊の本がぎっしりと詰まっています。3人入るといっぱいです。
市場の古本屋ウララの店主、宇田智子さんと。後ろの店内には約3000冊の本がぎっしりと詰まっています。3人入るといっぱいです。
11月26日付朝日新聞朝刊「ひと」欄に目が釘付けになりました。
私の大好きな沖縄の那覇市にある「日本一小さな古本屋を継いだ」と書いてありました。どこどこ?えッ、第一公設市場前に!?

その「ひと」は宇田智子(うだ ともこ)さん。大学を卒業後、2002年ジュンク堂書店に就職。勤務先にはどんな本でも置いてあると自負していたところ、「沖縄本フェア」に行ってこれまで見たこともない沖縄本の山を目の当たりにして沖縄の地方出版の豊かさに驚いたそうです。2009年に開店した那覇店に志願して異動。その時、お客さんの問い合わせや注文に応えているうちに古書に魅力を感じ始めた宇田さんは、日本一狭い古本屋「とくふく堂」という古本屋さんが後継者を探している、というブログを見つけます。宇田さんは手をあげるんですね。「市場の古本屋ウララ」が今年11月11日、オープン。
(今年10月24〜26日、保健福祉委員会の視察で沖縄県うるま市、浦添市、糸満市を訪ねました。その時も市場通りを通りましたが、まだお店はオープンしていなかったので知りませんでした)

今回、久米島に行った帰りに那覇市にも立ち寄り「ウララ」に寄ってきました。本当に3人入ればいっぱいのお店で、宇田さんは店の外に机と椅子を出してパソコンを打っていました。このお店には約3000冊の本が並んでいるとのこと。沖縄料理、沖縄の歴史小説、行事の本、歴史、戦争と沖縄、ことわざ、昔話、うちなーぐち解説本、紅型、布・織、民族、高校で使う副教本の「沖縄の歴史」の教科書などがところ狭しと、しかし整然と並べられていました。私と同じように朝日新聞を見て、と訪ねてくる人が多いようです。地元の親子連れがいました。小学3年生くらいの男の子を連れた父親が子ども向けの沖縄の歴史本を探していました。そうか、うちなーんちゅにとっても必要なんですね。

お客さんが「○○年ころの詩人の本は・・・?」と問いかけると、宇田さんはヒョイとどこに並んでいるか教えてくれます。「こういう本を探しているのですが・・・」というと、「あー、それ売れちゃって」と。でも「また探しておきます」と。まるで図書館の司書、いえ仕入れる権限もあるのだから司書以上、スーパー司書。おもしろい!他の県ではこんなに多くの本はないんじゃないのかな。沖縄本は特別の多さなのでしょうか。戦争に関係する本もかなりの数です。国会議員もここで本を買って、しっかり沖縄戦がどういうものだったのかを学んだらいかがでしょうか。どれを買ったらいいか迷うくらいに沢山ありますよ。

宮崎で農業の修業をしていた姪っ子が一区切りつけて帰京した。と思いきや、沖縄に飛んているそうです。沖縄で会えなかったが、伯母さま(私)に似て沖縄と相性がいいのかもしれない。「困ったもんだ」と妹が嘆くこと、嘆くこと。私のせいではありません。